はじめに
コンサル業界に興味を持つと、まず気になるのは「結局どこが上位なのか」という点ではないでしょうか。
ただ、コンサル会社はどこも同じに見えやすく、戦略コンサルと総合コンサルの違い、ITコンサルやシンクタンクの立ち位置まで含めて整理できている人は意外と多くありません。
さらに、ネット上のTier表は会社数が少なかったり、戦略部門と本体が混ざっていたりして、実態より雑に見えるものもあります。Strategy&、Monitor Deloitte、EY-Parthenon は各社公式でも戦略ブランドとして案内されており、本体と分けて考える見方には根拠があります。
そこで本記事では、まずコンサルとは何かを簡単に整理したうえで、主要ファームの序列感がつかみやすいTier表をまとめます。
コンサルとは何か
コンサルとは、企業や官公庁などが抱える課題に対して、外部の専門家として解決策を提示し、必要に応じて実行まで支援する仕事です。
一般には「経営戦略を考える仕事」というイメージが強いですが、実際にはそれだけではありません。業務改革、組織設計、IT導入、PMO、M&A支援など領域はかなり広く、会社ごとに強みも大きく異なります。コンサル業界の解説でも、戦略、総合、IT、財務、人事、シンクタンクなどに分かれる整理が一般的です。
コンサル会社は大きくどう分かれるのか
戦略コンサル
全社戦略、事業戦略、新規事業、ポートフォリオ見直しなど、経営の上流テーマを扱う領域です。
MBBやTier2戦略ファームがここに入ります。Strategy& は PwC の戦略コンサルティングブランド、Monitor Deloitte はデロイトの戦略コンサルティング、EY-Parthenon は EY の戦略・トランザクション領域のブランドとして各社公式で明示されています。
総合コンサル
戦略だけでなく、業務改革、組織変革、テクノロジー導入、PMOなどまで広く扱う領域です。
Big4本体やアクセンチュア本体が代表例で、案件領域が広く、採用人数も比較的多いのが特徴です。
ITコンサル
IT戦略、システム構想、ERP導入、PMO、DX推進など、IT寄りの変革テーマを担う領域です。
IBM Consulting、クニエ、フューチャー、アバナードなどが比較対象に入りやすいゾーンです。
シンクタンク
調査研究、政策提言、官公庁案件、経済分析などを強みとする会社群です。
NRI、MRI、MURC、大和総研などが代表例で、総合コンサルやITコンサルと重なる部分はあっても、見られ方は少し異なります。
ここまでを見ると、コンサル業界は単純に「外資が上、日系が下」で切れるものではありません。
ただし、主要ファームを横断して見たときには、ある程度共通した序列感があるのも事実です。就活系の公開ランキングでも、MBBが最上位、その下にTier2戦略、さらに戦略部門や有力独立系、Big4本体、日系上位が続く構図が確認できます。
コンサル会社Tier表【2026年版】
Sランク
- McKinsey & Company
- Boston Consulting Group
- Bain & Company
Aランク
- Strategy&
- Oliver Wyman
- Roland Berger
- Kearney
- Arthur D. Little
- L.E.K. Consulting
B+ランク
- Accenture Strategy
- Monitor Deloitte
- EY-Parthenon
- 経営共創基盤(IGPI)
- ドリームインキュベータ(DI)
- コーポレイトディレクション(CDI)
- ZS Associates
- Mercer
- 野村総合研究所(戦略・コンサル寄り)
Bランク
- Deloitte Tohmatsu Consulting
- PwC Consulting
- EY Strategy and Consulting
- KPMG Consulting
- Accenture
- IBM Consulting
- BayCurrent Consulting
- ABeam Consulting
- QUNIE
- NTTデータ経営研究所
- 日本総合研究所
- シグマクシス
Cランク
- 野村総合研究所
- 三菱総合研究所
- 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
- 大和総研
- 日立コンサルティング
- フューチャーアーキテクト
- ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ
- ライズ・コンサルティング・グループ
- アバナード
- ガートナージャパン
- 日本経営システム
- クレイア・コンサルティング
Dランク
- 船井総合研究所
- タナベコンサルティング
- 山田コンサルティンググループ
- リブ・コンサルティング
- レイヤーズ・コンサルティング
- スカイライトコンサルティング
- みらいコンサルティング
- ノースサンド
- ビジョン・コンサルティング
- 東京コンサルティングファーム
この並びは、MBBを最上位に置き、その下にTier2戦略、続いて戦略ブランドや有力独立系、さらにBig4本体・アクセンチュア本体・日系上位が続く構図で整理しています。就活偏差値系やコンサル業界ランキング系の公開情報でも、おおむね同じ骨格が確認できます。
なぜこのTier表は違和感が出にくいのか
最大の理由は、戦略部門と本体を分けていることです。
たとえば PwC には Strategy& があり、デロイトには Monitor Deloitte、EY には EY-Parthenon があります。
これらは各社公式でも戦略ブランドとして扱われており、本体と一括りにすると序列感が一気に雑になります。
実際、違和感が出やすいTier表には共通点があります。
Big4を全部同列に置く、アクセンチュア戦略と本体を分けない、ボリュームゾーンの会社数が少ない。
この3つのどれかに当てはまることが多いです。就活系のランキングでも、戦略部門を本体と分けて扱う整理が見られます。
MBBが最上位とされる理由
マッキンゼー、BCG、ベインは、知名度だけでなく、採用難度、ブランド、少数精鋭性、exitの強さで最上位に置かれやすいファームです。
就活系ランキングでもこの3社は最上位帯に固定されやすく、他のファームと一段壁がある扱いになっています。
コンサル業界のTier表は多少の上下はあっても、MBBがSランクという骨格はかなり崩れにくいです。
AランクがTier2戦略になる理由
Strategy&、Oliver Wyman、Roland Berger、Kearney、ADL、L.E.K. は、MBBに次ぐ外資戦略ファームとして見られやすい会社群です。
ここで重視されるのは一般知名度というより、戦略案件比率、採用難度、ブランドの見られ方です。就活系のランキングでもこのゾーンは高位に集まりやすい傾向があります。
特に Strategy& は PwC の戦略ブランドとして公式に位置づけられており、本体とは別に見られやすい代表例です。
Accenture Strategyとアクセンチュア本体はなぜ分かれるのか
ここはかなり重要です。
アクセンチュアは会社全体として巨大ですが、Tier表では
- Accenture Strategy
- アクセンチュア本体
を分けて考える方が自然です。
理由は、採用要件、案件の上流度、ブランドの見られ方が同じではないからです。就活系の公開ランキングでも、アクセンチュア戦略は本体と分けて置かれることが一般的です。
この考え方はアクセンチュアだけではなく、Monitor Deloitte と DTC、EY-Parthenon と EYSC にも同じように当てはまります。各社公式でも戦略ブランドとして独立した説明があります。
Big4本体・アクセンチュア本体がBランク付近に集まりやすい理由
Deloitte、PwC、EY、KPMG、Accenture本体は、戦略に限らず業務改革、IT、PMO、導入支援まで幅広く扱います。
そのため、戦略特化ブランドよりは一段下で見られやすい一方、採用規模、ブランド、案件の厚みがあるため、Tier表の中心に置かれやすいです。Big4比較記事でも、各社は総合コンサルとして比較されることが多いです。
実際、コンサル転職や就活で現実的に比較対象になりやすいのもこのゾーンです。
記事として読まれやすいのも、MBBそのものよりむしろこのボリュームゾーンです。
NRI・アビーム・ベイカレ・IBMはどう見るべきか
このあたりは意見が割れやすいですが、総じてBig4本体の周辺から一段下くらいに置かれることが多いです。就活偏差値系の公開ランキングでも、NRI、IBM Consulting、Abeam、BayCurrent などはこの近辺にまとまりやすい傾向があります。
特に NRI は少し特殊で、戦略・コンサル寄りで見るか、ITソリューション寄りで見るかで印象が変わります。
そのため、Tier表によって位置がブレやすい会社でもあります。
また、ベイカレントはIT・PMO色の強さが指摘される一方、成長性や知名度上昇で高めに評価されやすい会社でもあります。企業研究系の記事でも、ベイカレントはIT・PMO色の強い日系コンサルとして紹介されています。
このTier表をどう使うべきか
このTier表は、志望先の相対位置をつかむには役立ちます。
ただし、応募先を決めるときはTierだけで判断しない方がいいです。
実際の意思決定では、
- 年収
- 働き方
- 戦略寄りかIT寄りか
- 未経験採用の強さ
- 案件の泥臭さ
- exit
の方が重要になることも多いからです。Big4の年収比較でも、4社間に差はあってもいずれも高水準であり、序列と年収が完全に一致するわけではありません。
つまり、Tier表は入口としては有効ですが、最終判断は個社比較まで見た方が失敗しにくいです。
まとめ
コンサル業界は一見すると分かりにくいですが、まずは
- 戦略コンサル
- 総合コンサル
- ITコンサル
- シンクタンク
の違いを押さえると、Tier表もかなり読みやすくなります。コンサル業界の解説記事でも、この切り分けは一般的です。
そのうえで、主要ファームの序列感を大きく整理すると、
- S:MBB
- A:Tier2戦略
- B+:戦略ブランド・独立系上位
- B:Big4本体・アクセンチュア本体・日系上位
- C:日系・IT・シンクタンクの主力
- D:中堅・専門特化型
という骨格が、2026年時点では比較的違和感が出にくい形かなと思います。


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