はじめに:Dirbatoの面接体験記
この記事では、SIerからコンサルティングファームへの転職を目指す中で、実際に受けたDirbato(ディルバート)の面接内容や選考の雰囲気について、実体験をもとに詳しくまとめています。
自分自身、キャリア初期のタイミングで「上流に挑戦したい」「もっと成長できる環境に身を置きたい」と感じていた中で、Dirbatoの選考を受けました。この記事では、面接で重視されている観点や、実際に答えた内容、伝え方の工夫、内定辞退の理由まで含めて紹介しています。
同じようなキャリアの方向性を考えている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
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企業概要:Dirbatoとは
特徴・事業内容

設立間もないベンチャー系のITコンサルファームで、技術領域に強みを持ちつつ、伴走型支援や実行力に評価がある企業です。
SIer出身の社員も多く、コンサルティングとエンジニアリングの中間にいるような印象でした。
スタンスとしては「お客様と一緒に手を動かす」という色が強く、クライアントの内部事情にも深く入り込んで動くことが求められる分、技術面でも一定の水準が必要とされる印象です。
比較的新しい会社ながら、上場企業グループの出資を受けており資本的な安定性もある点や、社内制度や評価体制も整いつつある点が特徴的でした。
年収・待遇
大手口コミサイトによるdirbatoの平均年収は、741万円です。
Dirbatoでは、年齢とともに年収も実績に上昇する傾向が見られます。
以下は過去に蓄積された年齢別の推定年収です。
年齢 | 推定年収 | 推定範囲 |
---|---|---|
25歳 | 472万円 | 345万円〜646万円 |
30歳 | 661万円 | 483万円〜909万円 |
35歳 | 845万円 | 618万円〜1,097万円 |
40歳 | 982万円 | 718万円〜1,347万円 |
45歳 | 1,048万円 | 766万円〜1,375万円 |
30歳で600万円を超え、35歳では800万円を超える水準となっています。
特に25歳から30歳にかけての伸びが大きく、189万円の増加が見られました。
残業時間の平均は月30.4時間と、ワークライフバランスの面でも一定の水準に収まっていると考えられます。
競合他社との比較|Dirbatoはどこが違う?
どの企業をが「競合」?
Dirbatoを受ける際に比較されやすいのは、同じくベンチャー〜準大手のコンサルファームである
ビジョン・コンサルティング/ノースサンド/ベイカレント・コンサルティングです。
いずれも「ワンプール型」「コンサルと営業の分業」などを共通の特徴として持っていますが、
実際にはスタンスや文化に明確な違いがあります。
各社との比較:構造的な違いと方向性
項目 | Dirbato | ビジョン・コンサルティング | ノースサンド | ベイカレント |
---|---|---|---|---|
組織規模 | 小規模(300人規模) | 中堅(600人超) | 中堅(700人超) | 大手(3,000人超) |
案件スタイル | 実行支援・伴走型 | 上流寄り/提案型 | 実行推進・PMOが中心 | 上流構想・戦略~大規模PMO支援まで幅広い |
若手への裁量 | 非常に大きい | 裁量はあるが管理色もあり | 自由度高め | 成果次第で大きいが競争は激しい |
技術との親和性 | 技術人材が多くエンジニア出身が中心 | ビジネス/PM系が主流 | ITスキルも一定必要 | コンサル寄りで技術関与は限定的 |
評価制度/成長支援 | 成果ベースで昇給早め | 領域別育成と明確な評価基準 | メンター制度あり | ハイプレッシャー型 |
案件の偏り | 特定業界に偏らず分散 | SI/流通小売・金融が多い | 金融・製造が多い傾向 | 大手向け全業界(特に製造・金融が強い) |
Dirbatoの特徴を一言で表すと?
「顧客と並走しながら、手を動かして価値を出すことにこだわる、技術寄りベンチャーコンサル」
- ノースサンドと比べると、より現場の動き方や思考力重視
- ビジョン・コンサルティングと比べると、属人性や現場の判断力に依存する自由度高めな環境
- ベイカレントと比べると、組織規模は小さいものの、技術への理解や実行フェーズへの関与が深い
キャリア戦略的にどこを選ぶべきか?
志向 | マッチする企業 |
---|---|
若いうちに裁量を持って動きたい | Dirbato、ノースサンド |
実行よりも提案・構想に注力したい | ビジョン・コンサルティング、ベイカレント |
育成環境・研修の整備を重視したい | ノースサンド、ベイカレント |
技術バックグラウンドを活かしたい | Dirbato |
まとめ:Dirbatoの立ち位置は「技術×実行」の特化型
競合3社と比較したとき、Dirbatoは以下のような明確なポジションにあります。
- 案件フェーズ:構想〜要件定義〜実行まで幅広く関与しやすいが、特に「実行フェーズでの顧客支援」に強み
- 組織文化:自走・裁量・再現性を求めるベンチャー的な気風
- キャリア設計:未経験からでも現場に立ちながら短期間で成長可能
「コンサルの肩書きだけでなく、実際に現場で成果を出したい人」にとって、最も挑戦しがいのある環境と言えるでしょう。
必要であれば記事末尾への統合出力も可能です。指示をいただければその形で仕上げます。
ChatGPT に質問する
選考フローと全体の印象
書類選考
↓
一次面接(人事)
↓
最終面接(マネージャークラス・所要時間1時間)
選考は非常にオーソドックスな流れですが、面接官の役職によって評価される観点が明確に異なると感じました。
- 一次面接では「どうやって進めているか」「どう考えて動いているか」といった**合理性や主体性の“見せ方”**が重要
- 最終面接では「キャリアの軸」「やりたいことと会社の方向性の整合性」など、より深い視点での対話が求められる
選考全体を通して圧迫感はなく、落ち着いた雰囲気で進行されました。
志望動機と応募理由
志望動機と応募理由
SIerからコンサルへの挑戦
現職では主に下流工程のテスト作業が中心で、要件定義や企画段階から携わることはほとんどありませんでした。そうした背景から、もっと上流で課題解決に関わる仕事がしたいと感じるようになり、転職を考え始めました。
Dirbatoを選んだ理由
Dirbatoはコンサルとしてのラベルを持ちながら、手も動かす現場志向のスタンスが強く、自分のようなSIer出身者でも入りやすいと感じました。特に以下の3点がマッチポイントでした。
- 若手でも責任ある仕事を任される土壌
- お客様と近い距離で働ける
- 評価体制や組織の安定性がある程度整っている
将来的にコンサルタントとして自走できる力を身につけたかった自分にとって、「考えるだけでなく、動きながら結果を出す」ことが求められる環境は魅力的でした。
一次面接(人事)
面接官の立場を意識した回答設計
一次面接は人事の方が担当されました。そのため、業務の専門的な内容に深入りするよりも、「どのように仕事を進めているか」「どんな姿勢で働いているか」といった進め方や思考の枠組みが評価されると考えました。
実際に聞かれた質問も以下のようなものでした:
- 現職のプロジェクトでどのような立ち回りをしていたか
- 周囲と連携して進める際に意識していること
- 改善したことや工夫したことと、その再現性
- なぜ転職を考えたか、その理由の筋が通っているか
主体性と合理性を「伝える」ことに注力
面接官の立場上、評価者として専門性よりも再現性・姿勢・動き方を見ていると判断し、そこにフォーカスして話しました。たとえば単なる成功談ではなく、「どう考えて行動し、それがなぜ効果的だったのか」という構造に沿って整理しています。
これは、「聞かれたことに答える」だけでなく、“相手が何を評価する立場にあるのか”を踏まえて答え方を切り替える意識が重要だと改めて実感した場面でもありました。
最終面接(現場・1時間)
実務やキャリア観への深掘り
最終面接は現場側のマネージャークラスの方が担当で、所要時間は1時間。自身の志向や、キャリアをどう捉えているか、今後どうなっていきたいかといったやや抽象度の高いテーマが多かった印象です。
具体的には以下のような質問がありました:
- これまでで一番やりがいを感じた仕事と、その理由
- 苦労した経験をどう乗り越えたか
- 将来どんなコンサルタントになりたいか
- Dirbatoをどう活かしたいか
思考の深さと行動との整合性を見られていた
この面接では、「何を考えているか」と「どう動いてきたか」の一致を見られていたと感じました。たとえば「論理的に考えています」と言うだけでは弱く、それがどのような場面でどう発揮されたかを具体的に示すことで初めて説得力が生まれます。
また、「それってDirbatoじゃなくてもできるのでは?」といった角度からの深掘りもあったため、自分なりに整理した志望動機をロジカルに伝える準備は必須だと感じました。
Dirbatoに合う人・合わない人
面接を通じて感じたのは、Dirbatoでは自分で考えて動ける人/抽象度の高いタスクに対しても手を動かして試行錯誤できる人がフィットするということです。
- 合う人:自走力があり、クライアントと伴走しながら価値を出せる人
- 合わない人:与えられたことを正確にこなすタイプ、仕様が固まっていないと動きづらい人
選考を通じて得られた学びとアドバイス
- 相手が何を見ている立場なのかを常に意識する(人事と現場で観点はまったく異なる)
- 同じ質問でも、誰に対して答えるかで伝え方を変えるべき
- STAR法での整理は有効だが、「なぜそれが良かったのか」まで言語化できるようにしておく
全体を通して、コンサル未経験でも真摯に向き合えば十分にチャンスがある選考だと感じました。自分の思考や行動を、誰にでも伝わる形で整理して伝える練習をしておくとよいと思います。
📝他企業の対策、面接体験記もまとめているのでぜひ見てみてください!
企業面接体験記
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